12月27日の日経新聞にENEOSが27卒事務系、IT企画、一部の技術職の採用を見送るとの記事が出た。
僕は文系で、化学メーカーの営業として新卒採用され、10年以上ずっと営業をやってきた。
IT企画、一部の技術職についてはピンとこないが、事務系の採用見送りについては思うところがある。
事務系といっても僕はずっと営業としてやってきているので、営業について話をさせてもらうと、前々から営業は必ずしも大卒である必要すら無いと感じている。
実際僕は営業の同僚、上司が高卒の人達だったこともあった。
その職場が大卒の人達ばかりの職場と仕事の仕方について、何か変わるところがあったかというと全くなかった。
営業という職種において、大学で学んだことが生かされるシチュエーションがあまり無い訳だからそうなるのも考えてみれば当然。
営業という職種だけ見れば、特段の専門スキルなど必要とされず、新卒採用などせずとも工場の現場たたき上げの人、技術職を含む社内の他の部署の人など、適性の有無はあれど誰にでもできる仕事であり、マンパワーの調達は比較的簡単な職種だと思う。
また、新卒採用された人材の育成には非常に時間がかかる。
僕の感覚ではあるが、営業として一通りの事務作業、会社の仕組みを覚え、顧客の前に一人で出ていって色々な交渉ができるようになるまで4~5年程度時間がかかる。
その間、その新人にはビジネスマナーから資料の作り方、交渉の仕方まで色々教え込む手間もある。
一人前になったかと思ったら転職してしまうリスクもある。実際入社4~5年目の転職者は増えていると聞く。
技術的な協議、すり合わせが多い事業を多く抱える会社であれば、技術を知らない営業のプレゼンスは低く、役割も社内への報告資料作成やデリバリーの管理のみといったように限定的になるため、新人は成長できないと感じてすぐ辞めてしまう傾向もあるようにも思う。
戦力的にようやくプラスになってきたかと思ったらすぐに辞めていってしまうリスクがある以上、僕のような現場の一担当者からすると、新卒を雇う必要はあるのかと疑問に思ってしまう。
さらには新卒を雇うぐらいなら中途の経験者を雇ったほうが、現場としては楽である。
中途の経験者であれば、新人よりも業務を覚えるのも早く、すぐに戦力化する。人にもよるがいちいち教えなくても自ら業務を覚え、数か月程度で一通りの業務を覚える傾向がある。
今回、このENEOSの記事を見て思ったのは、今後ENEOSだけでなく、他社も同様に新卒事務系の採用を見送るケースが増えてくるのではないだろうかということである。
そうであれば文系の大卒の採用は今後、人手不足という世の中の状況とは裏腹に競争が厳しくなっていくようにも思われる。最終的には新卒採用という風習が無くなり、アメリカのようにインターンから新卒として就職していく流れになるのかもしれない。

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